胃の腫瘍 

 

犬の胃腫瘍はヒトと比較するとかなり稀な腫瘍です。

腫瘍が発見された地点で、ほとんどが進行している事が多く、

現在治す事ができな腫瘍の1つとして考えても言い過ぎではありません。

特徴的な症状は、治療に反応しない嘔吐と体重減少で、

これらの所見が見られた場合には、造影検査、内視鏡検査など、

さらに詳細な検査をされる事をお勧めします

診断は?

胃の腫瘍には良性と悪性があります。

また、胃の腫瘍の様な症状を示していても、腫瘍でない場合も存在します。

まず、麻酔をかけて内視鏡ではなく、通常のX線検査、造影X線検査を行い、

ある程度めどをつける事が重要です。

進行例の場合では、X線造影である程度めどをつける事が可能です。

治療は?

悲しい事実ですが、現在の胃の腫瘍は、多くが進行例です。

造影検査で胃腫瘍が疑われたのなら、

手術をするのかしないのかを決めなくては行けません。

(おなかを開けたらしこりがあった→じゃあどうするのではありません)

進行例の場合の手術目的は、

食べ物が腸に流れる様にする対症的手術がメインです。

切除可能なら切除、切除不可能ならバイパス手術、

これらの治療をどこまで行うのかを、

術前に話し合い、決める事が重要です。

その他

犬の胃の腫瘍は、早期に発見される事が少ない腫瘍です。

今後、ヒトの様な健康診断が浸透し、

内視鏡検査で早期に発見されるなど、

高度な治療が普及することを切に望みます。

 

トップに戻る