犬の造血器系腫瘍 |
どんな腫瘍? |
犬の造血器系の腫瘍には、 大きく分けて、骨髄系の腫瘍とリンパ系の腫瘍の2つがあります。 犬では、リンパ系の腫瘍のリンパ腫が最も多く、 中でも全身のリンパ節が腫れる、 多中心型のリンパ腫と呼ばれるものが多いです。 ここでは、多中心型リンパ腫について記載します。 |
診断は? |
全身のリンパ腫が腫れるのが特徴で、 その腫れたリンパ節に針を用いて細胞検査を行う事で、 多くが簡単に診断可能です。 リンパ腫であった場合、さらに腫瘍の進行度を調べ、 その上でどのような治療を行うのか話し合いで決定します。 |
治療は? |
多中心型リンパ腫の第1の治療は化学療法による治療です。 多中心型リンパ腫が治療されなかった場合、 2〜3ヶ月以内に亡くなると言われています。 いくつかの抗癌剤を使用することで、 約8割のしこりが小さくなるか消失します。 ステロイドホルモンだけでも一時的には病気に反応しますが、 ステロイドホルモンのみでリンパ腫をコントールすることは、 まず無理といいと言ってもいいくらいです。 逆にその後の治療に抵抗性を示すと言われています。 リンパ腫による症状はリンパ腫を消失させない限りまず消えません。 リンパ腫は治療によく反応する病気ですが、 治療を行えば絶対に治るという病気でもありません。 どの程度治るのか? どのような治療を行っていくのか? 主治医の先生とよく話し合いの末、治療を行う事が重要です。 |